熱々のコーヒーを水筒に入れて持ち歩くと、半日も経たずに酸化した?かのような不味い味になってしまう事ってありますよね。
素人判断でも雑菌の繁殖や、腐敗による衛生面での危険性には気付くところ。
コーヒー持参の動機自体は人によって味重視だったり、節約のためだったり、缶コーヒーの添加物を避けていたり・・・、様々だと思うのですが、今回は持参派のためのライフハックがテーマです。
このページの目次
食品だから?
まず前提として、食品を温かいまま保管する事が雑菌の繁殖に繋がることはご存知だと思います。
夏場にカレーの鍋をキッチンに放置していたら一日も経たずに腐ってしまいますよね。
そもそも一般的な水筒やタンブラーは完全密封では無いですし、料理をする方はジャムや漬物などの瓶詰め、甘酒やヨーグルト等の発酵食品を作る前にしっかりと容器を殺菌しますよね。
それに対して単に洗剤で洗っただけの水筒でカフェオレを保管したりしたら、雑菌も大喜びします。
以前テレビ朝日の『林修先生の今でしょ!講座』(2017年4月25日放送)でペットボトルに入れた水・無糖のお茶・砂糖入りのコーヒー飲料を直接口に付けて飲んだあとに12時間放置すると、「どれくらい雑菌は繁殖するのか?」という実験が行われていましたが、水とお茶に関してはほぼ増減無しで、コーヒーだけは黄色ブドウ球菌の数が“飲んだ直後の125個から⇒12時間後は820万個”と激増してしまっていました。
この実験だとコーヒーの砂糖に反応したのか、ミルク(牛乳?植物油脂?)に反応したのか分からないですが、食品の管理には気をつけたいところです。
コーヒーの酸化
コーヒー豆自体が酸化しやすい食品として有名だったりします。
保存方法にも寄りますが焙煎した豆だと、常温~冷蔵で1~2週間程度経過した頃から味の劣化を感じやすなり、挽いた豆だと更に酸化速度は早まります。
因みにコーヒーは温度が10度下がるごとに酸化速度が1/2程度になるそうなので、“コーヒーは冷暗所に保管し、飲むときに焙煎して挽くのがベスト”です。
半日保温したままのホットコーヒーは、かなり酸化が進んだ状態にあると言えますね。
忙しいと都度挽くのは中々難しいかもしれませんが、酸化した食品は風味が悪くなるだけでなく、体にストレスを与えて老化の原因にもなりますので、出来るところだけでも工夫してみて下さい。
ちなみに、筆者は挽いた豆を少量ずつ小まめに購入することが多いので、読者の方に無理強いをしているわけではありませんよ。
ミルクの腐敗&分離
ちびちび飲む場合はミルクのたんぱく質や脂肪分、唾液なども腐敗の原因になってしまいます。
ミルクに限らずコーヒーフレッシュやクリープ等の植物油脂由来の食品とコーヒーは、時間の経過と共に冷めて分離してしまいます。
舌触りが悪いですよね。
アイスコーヒーの方が美味しい
これはあくまでも水筒やタンブラーで持ち運びする場合の話しですが、アイスコーヒーを保存&持ち運びしてしまえば、酸化や腐敗のリスクが下がって美味しさをキープできるのではないでしょうか?という提案です。
「ホットじゃなきゃコーヒーじゃない」という方にアイスコーヒーを勧めるのは心苦しく感じますが、夏場だけでも試してみてはどうでしょうか。
温度が低くなるにつれて酸化しにくくなるんだったら、水筒で飲む時だけでも最初からアイスにすればいいじゃんという。
因みに当日中に飲みきる予定なら、水筒にお湯で抽出した濃い目のコーヒーを入れて、氷をたくさん詰め込んでしまえば忙しい朝でも作るのが楽だし、飲める程度の風味も夕方まで保てる場合が多いです。
もちろん、あらかじめ水出し(コールドプレス)コーヒーを用意しておくのも一つの手です。
水出しコーヒーなら冷蔵庫に入れて勝手に抽出されるのを待つだけなので準備も楽ですし、焙煎したての新鮮な豆で抽出したコーヒーなら、冷蔵保存で数日程度は美味しさをキープできます。
水筒が不衛生
既に軽く触れていますが、高温の食品を消毒もしていないボトルで保温状態で保存するのは雑菌を培養しているようなものです。
特にリッドのねじ回りやゴムの部分は、よく洗えていない可能性が高いので、不衛生な状態になりがちです。
食品を直接口に入れる容器に塩素系漂白剤を使って消毒するっていうのも良くないので、水筒利用の場合は人体にも安心な方法で消毒したいものです。
普段は人体にも環境にも優しい重曹洗浄で、汚れが酷いときでも酸素系漂白剤のつけおき程度で運用した方が安全かもしれません。
金属製容器で食中毒
カフェインがアルカリ性なので勘違いされている方もたまにいらっしゃいますが、“コーヒー自体は酸性飲料”です。
酸性飲料を金属製の容器に長時間入れておくと、食中毒を起こすことがあります。
特に銅を多量に摂取するのは危険なので、銅製のマグカップ・やかん等を利用する方はお気をつけ下さい。
水筒によく使用されている素材のステンレスの場合も油断はできません。
ステンレスは安定した金属ですが、表面が傷ついていたりサビている場合は食中毒を起こしかねないので管理・運用には充分に注意してください。

水筒の洗い方
これだけネガティブな情報を垂れ流したにも関わらず、「水筒でホットカフェオレを持ち運びたい」って人は洗い方だけでも気をつけてください(笑)
傷やサビには気をつけたいので、硬いスチールたわしでゴシゴシ洗いはしないで下さい。
だからと言って、たんぱく質や脂肪分の汚れを放置してしまっても雑菌が湧きやすくなってしまいます。
リッドの構造が複雑な場合は汚れが付着しやすいので洗浄はしっかり、汚れが落ちないようなら酸素系漂白剤等で消毒もしましょう。
まとめ
- 外出先で作れる環境なら飲む時に作る
- アイスコーヒーの方が酸化しにくい
- 口をつけたら早めに飲みきる
- 洗い方に気をつける
酸性飲料をステンレスの水筒で長時間保存するのが、あまり好ましくないようですね。
まぁ、それでも外出先でも温かいコーヒーが飲みたいものですよね・・・。
タンブラー利用という手も
スターバックスやタリーズの店舗で買えるタンブラーが人気ですね。広口タイプの場合、構造的に簡単に洗浄できるので衛生面でも安心です。
スタバとタリーズではタンブラー持ち込み割引きもありますので、清潔なタンブラーやマグカップ、水筒などでお願いしてみましょう。
ポリプロピレン製のタンブラーが多いですが、塗料としてビスフエノール類似構造の添加物が利用されていなければ安定したプラスチックです。
BPAフリーですのでホットドリンクの飲用も安心と言われていますが、できれば沸騰したお湯は入れずに愉しみましょう。
おすすめの水筒・タンブラー
この記事ではステンレス製の水筒をボロクソにディスってしまいましたが、保温性が高いのと密封性が高い点では外出先でホットコーヒーを作れない場面でメリットになりますよね。
タウンユースでは小さくて可愛らしい水筒を選びがちですが、小型の直飲み水筒だと200ml程度までしか入らないものも売られています。
スタバやタリーズのショート(最小)サイズのドリンクが240mlなので、カフェへの持込み利用ができなくなってしまいます。
サイズが小さすぎないものの方が使い勝手が良いですね。
ポリプロピレン製のタンブラーについても軽く話題に触れましたが、洗いやすい構造に飲み口付きのフタが付いているので運用しやすいですが、ステンレス製と比べてそれなりに保温性は落ちます。
サイズはカフェに持ち込むことが前提で作られていない規格のものも多く販売されているので、よく飲むのがトール(M)サイズなら350ml、グランデ(L)サイズなら470mlの製品をしっかり確認してから選びましょう。
タンブラー持込を受け入れている大手チェーン店のオリジナルタンブラーなら、サイズ選びに失敗する事も無く安心です。
ウォールマグスリーク
最近の個人的なお気に入りタンブラー、ウォールマグスリークの使用感も少しだけ紹介させて下さい。
完璧な水筒やタンブラーは中々ありませんが、選定基準の参考として役立てたら嬉しいです。
僕が惚れたのは、彩度を落とした色合いとマットな質感です。
デメリットとしてはステンレス製と比較すると保温性が低い事ですね。
カフェの持ち込みタンブラーとしては数十分保温してくれますが、冬の外気に触れると数分で冷めてしまいます。
裏を返せばポリプロピレン製なので、ステンレス臭でコーヒーの味を損ねないのですが。
※使い始めの数回は若干プラスチック臭します。
オフィス街で持ち歩いていても恥ずかしくないデザインですし、350ml入るのでカフェの持ち込みでトール(M)サイズ程度のコーヒーも入れて貰えます。
流石に水筒ほどの密閉性は無いので液体を入れた状態で乱暴に扱えませんが、オフィスでのインスタントコーヒーもOK、カフェの持ち込みもOKで環境にも優しい。
因みにオフィスにタンブラーやマグカップを置ける環境があるなら、100円均一で買えるミルクフォーマーでプチリッチ気分も味わえますよ。
【関連記事】100円均一のミルクフォーマーで簡単ラテアート!